何のために家計簿をつけますか?・・・という問いに「貯蓄したいから」と答えられる方は多いのではないでしょうか。しかし、家計簿をつけても貯蓄額は増えません。何故か・・・そりゃそうでしょ!家計簿は家計のお金の流れを把握するものであって、貯蓄額が増えるものではありません。
家計簿は「目的」ではない
家計簿をつけても貯蓄額は増えません。家計簿をつけた結果、家計が「どういう状態にあるのか」は分かります。家計の状態が分かったら次にどうするか・・・家計改善です。その家計改善・・・多くの人が求める「貯蓄したい」や「貯蓄額のアップ」に向けた分析が必要です。
家計簿は「目的」を達成するための道具(ツール)であり、「目的」ではありません。
家計簿は健康診断と同じだと思います。「どこか悪い所があるのか」、「悪いならどこがどう悪いのか」・・・それを見つけるために健康診断を受診します。悪い所が見つかれば、その個別の治療に取り組みます。家計簿も同じで、「どこがどう悪いのか」をはっきりさせるための手段で、悪い所が見つかれば、その改善策を考えて取り組むという話になります。
目的がないから家計簿が活きない
「家計簿をつけているのに全然お金が貯まらない。」という人は、ただ家計簿をつけているだけ。家計簿をつけることが「目的」になっているからではないでしょうか。
今月は黒字だったとか赤字だったとか・・・それは家計簿をつけなくても今月末の通帳残高と現金残高の合計から前月末の通帳残高と現金残高の合計を引けばすぐ分かります。
黒字になった原因は何なのか、赤字になった原因は何なのか、その分析をする事ではじめて道具(ツール)として家計簿が活きてきます。
家計簿をつける先に求める「目的」
例えば、家計が赤字続きで黒字化したいと思っている場合、家計簿をつけることで家計を黒字化するのではなく、家計を黒字化したいから家計の問題点を見つけるために家計簿をつける。という表現が一番合っていると思います。家計簿は目的を達成するための道具(ツール)なので、主語(目的)=黒字化でなければなりません。目的が決まっていればその達成のための努力は必要です。「家計簿をつけるのが面倒」と言っている間は目的が見えていない証拠。家計を黒字化する為に現状を把握したい。その現状を把握する手段として家計簿を使う。
そして、家計改善をするのは家計簿ではなく、「あなた自身」です。
目的を決め、その目的を達成する為に「何をするか」を決めて行動するのは「あなた自身」です。家計簿はその「何をするか」を決める時の手助けとなる手段の1つです。