我が家は家計簿を約9年つけています。
その家計簿データは全てCSVデータとしてパソコンに保存してあります。
データは保存していても意味がありません。
解析・分析して、問題点を浮き彫りにして改善点を見つけることではじめて役に立つものです。
という訳で、我が家の家計簿データの解析・分析方法について記事にしてみたいと思います。
一般的な解析や分析
さて、実際の家計簿データの解析・分析ですが、一般的には費目毎の理想の支出割合なるものがあると言われています。
いわゆる家計の黄金比率みたいなやつです。
我が家も一応、そういう解析や分析もしています。
例えばこれ・・・
家計の黄金比率のExcel計算シートです。既に1万人以上の方にダウンロードしていただいております。ありがとうございます!!
これを少し改造して、子どもが2~3人くらいいる家庭向けの家計の黄金比率計算Excelシート
おまけに固定費と変動費で家計の黄金比率を計算するExcelシート
更に参考値としてライフスタイル別の家計の黄金比
みたいなのもあります。
これらを使えば一般的な家計の収支の目安や費目別の予算などの算出の参考になると思います。我が家も参考程度に時々使っています。
これらの解析や分析はあくまで目安ですので、過信しすぎないように・・・という事で・・・。
実際の収支は家庭ごとにもっと複雑
この他にもネットのサービスや家計簿ソフトの機能で家計分析とかもありますが・・・個人的にはどれも汎用的と言うか一般的で、いわゆる「目安として・・・」という範疇の話かな・・・という印象を持っています。
費目毎の予算や目標達成率とか・・・予算なんて年度要因や季節要因で毎年・毎月変わってきますので、毎年・毎月予算を立て直してって・・・そんな面倒なことするのかと言われれば・・・しませんよね。
そもそも予算不足の場合はやりくり費とか特別費で・・・ってなると、もう予算とか関係ないじゃんって個人的に思っています。
だったら単純に月の予算以内に支出をコントロールする術を身に付ければいいんじゃない?と言うのが我が家の結論です。
という訳で、我が家では家計簿の費目は独自のものを使い、費目毎の予算は設けず、逆算家計簿で日々の支出をコントロールしています。
これは我が家の支出の目安となる毎月の生活費=40万円以内になるようにコントロールする為のExcel計算ツールです。
我が家の場合は1日2,500円程度の支出で過ごせばOKって感じです。(変動費のみで固定費は除く。)
どの費目が支出が多のか少ないのかというのは関係なく、
1ヶ月の支出を40万円位に収める事ができたか
だけに重点を置いています。
家族構成、働き方、収入、子供の成長などなど・・・様々な要因で収支は変動していきます。
それぞれの家庭の今のライフステージ、ライフスタイルに合った収支は、それぞれの家庭が模索するしかありません。
という訳で、我が家が実際にやってる家計簿データの解析と分析は以下に集約されています。
家計簿のビッグデータから我が家の理想を追う!
まずは我が家の家計簿の解析と分析をご紹介ます。コチラ・・・
なんじゃこりゃ?
って感じですが・・・2010年から2019年6月までの毎月の家計簿のデータを費目別に一覧にしたものです。
縦が年月、横が費目になっています。
左端が年月、2列目から8列目までが我が家の家計簿の費目で
- 食費
- 生活日用
- 住居光熱通信
- 交通交際娯楽
- 子供支出
- 保険税金
- その他の支出
と並んでいます。そして9列目が支出合計、10列目が収入合計となります。
ちなみに家計簿データの支出のうち、家の建築・購入関連費用、車の購入、住宅ローンの繰り上げ返済などの超大型支出については除外して集計してあります。
基本的にこのような大型支出は、頻度も少なく計画的に資金を捻出していくものですので、日々の家計の収支からは切り離して管理・集計・解析・分析します。
また、解析・分析の時点では年払いの学資保険などの「貯蓄型」のものについても「支出」ではなく「口座振替」として貯蓄として計上します。
以下、上図表の解説です。
表中の薄オレンジ色は、2010~2019年の間で各費目の支出額が平均以上だった月となります。
この薄オレンジ色の費目の家計簿明細データを分析する事で支出の弱点が分かります。
そして支出合計欄の濃青は月予算40万円に対して、支出額が30万円未満だった月です。
つまり10万円以上の余剰金が出た月という事です。我が家では「家計のキセキ」と呼んでいます。
2010~2013年はかなり濃青が多いです。時期的には子供が生まれる前後、家を建てる前後となります。
ですが、妻の産休や育休の影響で収入は激減していましたので、「家計のキセキ」ほどの恩恵はありませんでした・・・残念・・・。
逆に支出合計欄の赤は月予算40万円に対して、支出額が予算を10%以上オーバー(44万円以上)している月です。
つまり「支出過多」の月となります。2014年以降に集中している事が分かります。問題ありの月という事です。
通常、支出合計欄が赤くなるのは毎年1月と7月の年2回です。
1月は住宅ローンの半年賦(2015年以降)、お年玉配布など、7月は住宅ローンの半年賦分、固定資産税などの支出が重なりますので、通常月より無条件で支出額が10万円以上アップします。
参考までに住宅ローンの半年賦(ボーナス払い)分については引落(返済)を自動化していますので、特に何もすることはありません。
1月、7月を除いて支出合計欄が赤くなってる月は要注意です。
それが顕著なのが2018年です・・・。残念なくらい赤が多いです・・・。例年よりも年間支出が50万円以上多くなっています・・・。
このように
- 子供が生まれる前
- 家を建てる前
- 子供が生まれた後
- 家を建てた後
- 子供の乳幼児期
- 子供の進学時期
などなど・・・ライフステージによって支出傾向や支出費目は変わってきます。
ですので、一般的な家計の黄金比率は目安にはなっても目標にするにはちょっと難ありと我が家では考えています。
我が家のように何年もの家計簿データがあれば、Excelで簡単に集計して分析できますのでやってみると自分の家庭の支出傾向などが分かって面白いと思います。
そして、現在の我が家が目指すべきポイントは・・・
2017年の収支が目標
上手の2010~2019年の一覧を、子供が生まれて家を建て以降の2014~2019年に絞って見ていくと・・・コチラ・・・
現在の我が家のライフステージ、ライフスタイルに近い直近5年ちょっとの収支です。
2014年は子供の入卒園、住宅ローンの借り換えなどいろいろ重なってちょっとイレギュラー支出がありますが、それ以降は概ね今のライフスタイルのままです。
こうやって見ると、2015、2016年は同じような収支、2017年はちょっと支出が少なく、2018年は異常に支出が多い・・・となっています。
2018年は上の子の小学校入学関連、冠婚葬祭などとにかく支出が多かったです。
ここ4~5年の年単位の収支から考察して今の我が家のスタンダードは、2017年の年間収支を目指すことだと位置付けています。
ちなみに2017年の年間平均支出はコチラ・・・。
上図の支出合計欄に2017年は濃青も赤もありません。めっちゃ普通の収支です。これが我が家のスタンダードで、我が家の理想であり、家計の指標となります。
でも・・・
- 「食費多いんじゃない?」
- 「保険料高いよね?」
- 「その他の支出ってスゴイ額じゃない?」
などなど・・・みなさんにとっては気になる事も多いと思います。ですが、これが我が家の家計です。
一般的には・・・とか、平均は・・・とかは私も目安としては見ますが、それが「我が家に合っている」のかは別問題だと考えています。
食費は基本ケチりません。だからと言って贅沢もしません。でもBBQ大好きです。
保険料は幼稚園や小学校の強制加入保険、自動車保険、任意保険、固定資産税、その他諸々の保険・税金など込みの金額です。
その他の支出のうち65,000円は夫婦のお小遣いですので、実質的なその他の支出は5,000円程度です・・・お小遣い多すぎるでしょ?って声も・・・。
と言う感じです。
これが我が家の基準で、我が家に合ったスタイルで、我が家の理想的な支出です。
このスタンダードを守ってさえいれば、必要な預貯金や積立投資(インデックス投資)は継続できますし、将来の必要な準備もできる計算になります。
毎月の支出がこの通りである必要は全くありません。年間の平均がこれに近づくように意識して過ごす事が大切です。
その為に、毎月の家計簿データから薄オレンジ色が出ないか、出た場合は家計簿の明細データで何に問題があったのかを確認します。その問題が年度要因、季節要因などであれば無視します。そうでなければ支出の在り方をコントロールします。
次は2020年に目標を変える!
じゃあ、聞くけど・・・そもそもの生活費月40万円や毎月の先取貯蓄額7万円の根拠は?と言う話もあります。
それは家計簿の問題ではなく、家計管理と言いますか、資産管理全体の問題で、ちゃんとした根拠があっての数字となっています。
ちなみに直近では2017年に根拠の確認をしました。次回は2020年に確認する予定です。
そのあたりの資産管理の解析・分析方法は前回の記事で少し触れた
「口座相関図」や「ふぁさフォワード」といっしょに改めてご紹介させていただきます。
家計簿の解析・分析方法のまとめ
家計簿データについては以上です。
一般的な解析や分析もしますが、基準は我が家の長年の家計簿データから収支のバランスを解析・分析し「我が家に合ったスタンダード」を導き出しています。
今は2017年の年間平均支出を基準に生活を組み立てています。
費目だ予算だみたいな細かな分析はせず、大局と言いますか、我が家なりの支出の流れを作ってそこに乗っかるというイメージでしょうか?
結局、年末時点で毎年の貯蓄の目標額を達成できていれば家計簿の中身なんてどうでもいいやっていう・・・結構大雑把な感じなんですけどね・・・。
山頂は地上からは見えません。山頂を見るには空から見ないと・・・俯瞰的なやつ・・・。
家計改善の為の流れを作る解析・分析は必要ですが、細かな数字を追うための解析・分析は必要ないなと思う今日この頃です。