家計管理の「捉え方」とその「全体像」

一般的に家計管理をしたいとかしている方は、貯蓄と収支のバランスをコントロールして今の生活と将来設計を考えているという場合が多いと思います。

我が家も日々の生活と将来設計を楽しく豊かにしたいと思いながら家計管理をしています。

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家計管理をどう捉えるか

家計管理を考える時に、まず最初に思いつくのが「家計簿」です。日本では家計簿が一般的で、家計の費目(項目)を設定してその支出を管理します。

当ブログも家計簿ネタは人気記事で、家計再生コンサルタント横山光昭さんの『家計の黄金比率』を計算できるExcelシートを公開していますが、そのPVもダウンロード数もとても多いです。

「家計の黄金比率」と我が家の家計をExcelを使って比べてみる・・・計算シート ダウンロードOK
家計の黄金比率をExcelで計算してみましょう!計算用のExcelシートを公開していますので、固定費、変動費を入力して各家庭の支出割合を確認してみてください。

この事からも家計簿は家計管理には必須という意識が強いのだと思います。

しかし、家計簿は「過去の記録」で、今現在や将来の記録とは異なります。ですので家計簿で過去の記録を延々しても将来像は見えてきません。

家計管理で大切なのは家計簿ではなく、将来のある時点の目標や将来のある状態にすることを前提とした管理だと思います。ですので家計簿は必須ではなく将来の為の改善に役立てるツールの1つであるという認識となります。

現時点の家計の収支は、先月、今月の通帳と現金の残高から計算できます。家計簿は費目(項目)を設けてそれを詳しくしただけのものです。

ぶっちゃけ、固定費は口座やカードの引き落としにしている場合がほとんどですので、通帳とカードの明細を拾えば固定費の額は概ね分かります。先の残高から出した支出額からこの固定費を引けば変動費が分かります。これだけ分かるだけでも「カンタン家計簿」としてかなり家計管理の役に立ちます。

スタートはライフプラン

毎月どの程度の収入と支出なのかは、上記ですぐに分かります。問題はその単月の収支ではなく、「将来どうあるべきか」を見据えた収支を考える必要があります。

その将来を見据える為に「ライフプラン」が必要となります。特に5年、10年、20年という短期~長期に渡るキャッシュフローが家計管理の基盤となると考えています。

下図はLRS家計の「思考」にあたる部分で、LRS家計における家計管理の考え方を示しています。

LRS家計の「思考」

目的(ターゲット)は様々でしょうが、最終的(ランディング)に目指すものは

  • 貯蓄が増える
  • 生活にゆとり
  • 家計管理の簡素化
  • 時間的余裕
  • 最適な資産運用

このような共通する部分が多いのではないかと思います。そのために必要なのが家計管理の捉え方、見方、範囲(ビュー)となります。

簡単な方がいい

家計管理はできるだけ簡単な方がいいです。あれもこれも管理しようと思うと、時間も労力も必要になります。簡単に管理するためには管理をシステム化してしまえばいいというのが我が家のLRS家計の発想です。

みんなが実践している一般的な家計管理をシステム化し、最低限の管理で日々の生活は個人の裁量に任せるというのがLRS家計です。

我が家の場合とか、あそこの家はとか、お金持ちはとか、貧乏はとか・・・そんなのは関係ありません。今の収入に見合った生活はどういう生活なのか、将来の為にどの程度の資産形成が必要なのかを客観的な数字で表してそれを実践するというのがLRS家計です。

以前にも記事にしましたが、

家計管理の基本・・・考え方と捉え方~「バビロンの大富豪」に倣う
我が家の家計管理術、「LRS家計」について、その基本となる考え方をご紹介いたします。結構当たり前の事かもしれませんが、それが「できるか」「できないか」の差はとて...

どうしたらいいのか良く分からない、何からはじめたらいいのか分からないという方は、

「収入の9割で暮らし、1割は貯蓄する」

を実践する事からはじめると良いです。収入の9割での暮らし方は、別記事で公開するLRS家計用の『逆算家計簿』をご利用ください。これで家計管理をスタートできます。

家計簿ありきは続かない

私は、家計管理の基礎は家計簿だという事には賛成です。時間と労力があれば家計簿をつけることをおすすめします。

ですが、家計簿は別に無いならないでそれでいいと思っています。家計簿は必須ではありません。あくまで手段の1つですので、我が家のLRS家計のように家計簿を必要としない家計管理があっても良いと考えています。実際、家計簿をつけるという作業は大変(面倒くさい)ですからね・・・。

但し、家計管理の「捉え方」の問題で「どこまでどう管理するのか」によっては家計簿が必要となる事もあります。その必要・不要は各家庭の管理上の判断となるという事です。

家計管理を細かくキッチリしても少しの節約はできても収入は増えません。どこにどれだけの労力と時間をつぎ込むかも家計管理の1つだと考えています。